トロンテスは、アルゼンチンを代表する白ブドウ品種で、
リオハーノ、メンドシーノ、サンファンニーノの3つのブドウがトロンテスと呼ばれ、この3品種の合計で10,000ha強の栽培面積があります。
トロンテスの起源はいくつかあり、リオハーノはスペインの修道士によって持ち込まれたとされています。
トロンテスは急速に成長し、アルゼンチンの代表的な白ブドウ品種として、2012年の時点で、国内で2番目に広く栽培されているブドウ品種になりました。
マスカットを片親に持つため、マスカット(モスカート)の白ワインの芳香に似た、白桃やレモンピール、バラの花のような甘いアロマが特徴です。
この品種は、皮が厚く大きな果実で早く熟します。
乾燥したアンデスの気候のおかげでカビ病などが発生しにくく、この涼しい気候は、熟しやすいトロンテスに酸をもたらしてくれます。
リオハーノ、メンドシーノ、サンファンニーノの3品種はとてもよく似ていますが、リオハーノが最も表現力豊かで最も香り高い白ワインを造ります。
サンファニーノとメンドシーノはリオハーノに比べて芳香が少ないため、通常、オーク樽で熟成することなく、フレッシュな味わいのワインとして、リリースから1〜2年以内に消費する早飲みタイプが多く造られています。
マスカット種特有のその芳醇なアロマです。
白桃、パイナップル、レモンピール、バラの花びら、オレンジの花、ジャスミンといった甘い果実のアロマとフローラルなアロマが合わさった香りがあり、口に含むとフレッシュな酸とフルーティーな果実味が口いっぱいに広がり、鼻から抜けるマスカットのジューシーなふくらみのある味わいです。
口に含むとフレッシュな酸とフルーティーな果実味が口いっぱいに広がり、鼻から抜けるマスカットのジューシーなふくらみのある味わいです。
トロンテスのワインは、辛口と甘口があります。
▷辛口タイプ
より標高の高い畑で栽培されたものが多く、グレープフルーツやレモンといった柑橘のアロマが強く感じられます。
また、アンデスの雪解け水を利用した灌漑の水のおかげで、ミネラルが豊富なほんのり塩味を感じるすっきりとした味わいになります。
▷甘口タイプ
温暖な気候の地域で栽培されたものが多く、甘口といってもやや甘口のタイプが多い。
桃やパイナップル、グアバといったトロピカルフルーツのアロマがあります。
アルゼンチンが原産地で、現在もほぼアルゼンチンでのみ栽培されています。
世界のトロンテスの生産量のおよそ95%はアルゼンチンで、他ではウルグアイでわずかに栽培されているだけです。
アルゼンチンでは、もともとブドウ畑の多くがアンデスの標高の高い場所にありますが、その中でもより標高の高いブドウ畑でトロンテスは栽培されており、中には世界で最も標高の高い3,000mものエリアで栽培されているものもあります。